戦前のモノと思われるこの2台が使われたこのコンサートは2019年10月5日に京都コンサートホールで開催されました。
河合楽器製作所製 ミニピアノ51鍵盤 と、64鍵盤。
おそらくピアノ史上初のカワイミニピアノ2台コンサートです。
左の写真はコンサート前に控室で調整中の2台の姿。

カワイミニピアノ 51鍵盤

カワイミニピアノ 昭和型 64鍵盤

2台のピアノの鍵盤の長さを比べてみました。
51鍵盤の白鍵は、まさに足踏みオルガンの鍵盤のような長さ。

私の手の上(軽く10度が抑えられる手ですが…)と比べてください!

天才技術者!!と名高い《河合小市 氏》のすごさはこの独特なアクションからビンビンと感じることができました!

昭和2年(1927年)に河合楽器研究所として設立、昭和10年(1935年)の合名会社 河合楽器製作所そして昭和26年(1951年に株式会社へと改組されました。

この2台の製造番号は244番と262番。わずか18番違いであります。
株式会社としての製造番号が20000番から始まったことから戦前のおそらく昭和10年以降の楽器かと推測されます。 80年ぶりの再会かもしれません。

演奏会終了後は、近くで一目見ようと、お客様が2台の楽器に群がりました。
二台共に、一音に1本の弦(通常のピアノは3本弦)で、リュートのような美しい音色が京都コンサートホールのロビーに響き渡りました。