今日のピアノ
2019.12.7
現在のピアノ音楽の中心として活躍するスタインウェイピアノ。
その煌びやかな音の大切な要素(構造)の一つとして
「デュープレックス・システム」があげられます。
囁くようなピアニシモから強大なフォルテシモまで、
どこまでも響き渡らせるような・・・
昨日・今日と続けて2台のスタインウェイのBの調律作業をしました。
調律をしながら、整音をしながらならないように挟んであったフェルト片をどんどん抜いていきます。
雑音と、必要な共鳴音はとても近い距離で存在しているのです。
雑な音は消していきながら、必要な共鳴音は出していくように心がけます。
結局、挟んであった赤いフェルトは全部外してしまいました。
今日のB型は、普段から管理を任されているコンサートホールの仕事です。
私が先月だけでも8回コンサートの調律を担当しました。
最近は2か所の共鳴弦に薄~いフェルトを挟んでました。
昨日は、長くスタインウェイのコンサート調律をされているIさんが
コンサートの調律をしてくださいました。
今朝行ってみると6か所にフェルトが挟んでありました。
なるほど!今日は雑な音が多い気がします。
調律・整音しながらフェルトを付け替えていくと4か所と半分
(写真を参照1本だけ共鳴させています)の共鳴部分をフェルトを挟み雑音を消しました。
雑音を取って、共鳴音を生かす。全体の音色のバランスを取りながら音を作ります。