オーストリア製のこの楽器を見るのは今年なんと2台目です。日本ではめったに見かけませんが、「Atlas der Pianonummern」(ドイツのピアノ名鑑)によると、現在までに3万台以上のピアノを製作したのではないかと思われます。
当社のホームページをご覧になったオーナー様より連絡をいただき、宇都宮まで会いに出かけました。
響板にも割れがなく大変良い状態の楽器で、オーナー様が尊敬する高校時代の音楽の先生から譲られたピアノだと話されました。
ピン板と側板に刻印された製造番号から、1920年代のモノと判明。
世界恐慌以前の個体からは現代のアップライトピアノにはない、豪華な音色を聴くことができます。
響板には、その品質の高さを証明するオーストリア・ハンガリーの王室・皇室から贈られた栄誉を始めオットー大公、オスマン・スルタン、ギリシャ王、ポルトガル王、ギリシャ王など多くの王・皇室からの認定状が記述されています。
マホガニーの外装を持つ美しい姿と音色を持つ楽器です。